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着物に魅了された僕の春休み(第1章)

私は恵、今年で38歳になります。
31歳のときに結婚し、35歳の時には1人の女の子にも恵まれました。
幸せをつかんだと安堵していたのですが、
主人の浮気が発覚し、昨年に離婚しました。
その後、子供は私が引き取り、実家に帰りました。
いずれはどこかに働きにでようと思っているのですが、
子供もまだ小さいので、
庭にある離れを和室に改装し、着付け教室を営んでいます。
先日、姉の息子、私にとっては甥である翔君がお泊りにきました。
その時のことを気持ちを落ち着かせる為にここに書いていきたいと思います。
「おじいちゃん!おばあちゃん!こんにちは!」
「おお、翔、よく来たなあ」
「もう春休みだからね」
「ゆっくりしていくとええ」
翔君は毎年、この時期に一人で泊まりにくるそうです。
いつもはちょっと遅い日からくるのですが、
例のウイルスの影響で今年は予定より少し早く来れたのだとか…。
「久しぶり。翔君元気だった?」
翔君は私の顔を見るなり怪訝な顔をしました。
「おばちゃん誰?」
私が最後に会ったのは翔君がまだ幼稚園とかそれくらいの時でした。
覚えてないのも無理がないかも知れません。
そしておばちゃんと言われたことにも微妙にショックを受けました。
年齢的にも家系図的にも私は翔君のおばちゃんに当たってしまうので仕方ないことですが…。
父と母が私は翔君のなんなのかを説明してくれました。
翔君は頭で理解はしてくれましたが、
まだ慣れてはくれていない様で、
私への接し方は父や母と比べてどこかぎこちなく他人行儀でした。
少し寂しくはありましたが、
私の子供と一緒に遊んでくれましたので、
悪い感情は持ちませんでした。
そんな日々を過ごしながら翔君が泊まりにきて3日目、
私がお風呂に入っている時に事件が起こりました。
仕事と家事を終えて子供と一緒に湯船に入っていたのですが、
脱衣所に小さい影が見えました。
翔君だとすぐに分かりました。
「翔君、ごめんなさい。今、私と心(娘の名前)が入っているの。もう少し待って。
あッそれとも翔君も一緒に入る?」
声をかけられると翔君は、慌てふためいて去っていきました。
どうしたのか分からず少しビックリしましたが、
お風呂から上がってパジャマに着替えている時に理由が分かりました。
…脱衣かごから私のショーツが無くなっていたんです。
自分が忘れたのかとも思いましたが、ショーツは確かに持ってきていました。
どうしてそんなことをしたのか分からず激しく困惑しました。
娘を寝かしつけてベッドの中に入り少しだけ冷静になり、
翔君がショーツをとった理由を考えました。

『私を女性として意識している?
ううん…こんなおばさんをそんな風に思うわけないか。
思春期だから女性の身体に興味関心があったんだわ。
…でもそれって私を女性として意識しているってこと。
ううん。興味関心があったからってそういう目で見ているとは限らない。
身体の構造の違いとか、そんな事に興味を持っているのかも』
頭に布団を被りそんなことを堂々巡りに考え続けていました。
考え続けましたが、答えは出ませんでした。
そして徐々に変な方向に気持ちが高揚している自分に気付きました。
娘を産んでからは前の主人は勿論、
他の男性ともそういう事を行う機会はありませんでした。
しかしそれに何か不満があったわけではありません。
…そういう事は元々好きな方ではありませんでしたし。
だから自分は性欲が少ない人間だと思っていたのですが。
こんな状態ではとても寝付けるわけがありません。
布団から起き上がりリビングで水を飲み一息つくことにしました。

みんな寝静まったようでリビングは静かでした。
冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出して飲み干した後は、
灯りをつけずに椅子に座りしばらくボーっとしていました。
何気なくパジャマズボンの上から股間を軽く触りました。
「!」
ズボン越しでも分かるほどはっきりと濡れていました。
こんな事は初めてでした。
自分がどうなってしまったのか分からず激しく狼狽しながら、
ショーツの中はどうなっているのか確かめるため手を入れて局部を触りました。
…当然ですがショーツもベッタリ湿っていました。
…触った指は、あっという間にふやけそうでした。
そして…ちょっと触っただけなのに、
体験したことがない激しい快感に襲われました。
こんな風になってしまった自分に恐怖を感じながらも、
もっとこの快感を味わいたいという渇望にあがなうことができず局部を触り続けました。
息は荒くなり声も自然と大きくなっていきました。
男性との接触が完全になおざりになっていたので、
自分でも知らないうちに欲求が溜っていたのでしょうか…。
「ああ♥あああッ」
一人での行為に熱中していたのですが、
物陰に誰かいる事に気付きました。
「!」
翔君でした。いつからかは分かりませんが私の行為を隠れて見ていたみたいです。
慌てて私は動きを止めました。
翔君も私にバレた事に気付いた様で慌てて走っていきました。
流石にこれ以上は続けられませんでした。
途中で終わったモヤモヤ感を残しながら私は寝室に帰っていきました。

あのあと寝室に帰ったのですが結局寝付けなかったです。
だからでしょうか、翌日の昼、
茶道教室を終えて離れの片づけをしている時に強烈な眠気に襲われました。
この日の生徒さんはこれで終わりだという安心感もあり、
片づけを一旦中止し、和服を着たまま畳の上に横になりました。
深い眠りにつくまでそんなに時間は掛からなかったです。

どのくらい時間がたっていたのでしょうか?
身体の上に重みを感じ薄っすらと目を開けました。
「!」

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