花蓮は頰を薔薇色に染め、見るからにしどろもどろになった。しかし後ろめたいことを暴かれたというよりは、恥ずかしいことを知られてしまったという羞恥だ。明らかに噛み合わない会話に、拓海は片眉を釣り上げる。
「どうしたの、拓海さん」
「いや…俺が、喜ぶって…」
言葉を濁した拓海に、花蓮は恥ずかしそうに愛らしく頰を染めながら俯く。
「ほら、今日は私たちが付き合ってからちょうど一年経つ日じゃない。最近拓海さん、仕事で忙しいし、せっかくのお祝いの日に…何か、素敵なことをしてあげようと思って…その…」
「はあ…!?」
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